【海の日コラム】海女さんの血管年齢は10歳若い!
海の中で過ごす時間が長い“海女さん”の血管年齢が平均で10歳以上若いことをご存じでしょうか?(2016年・産業技術総合研究所調べ)
要因は諸説ありますが、有力なのは海中に豊富に存在するマグネシウムが関与している可能性。血管には平滑筋という筋肉が通っており、平滑筋が緩むことで血管のしなやかさが保たれ、血管年齢が若くなります。
海水には3.5%の塩分が含まれますが(水分96.5%)、そのうち塩化ナトリウム(78%)を除くと残りの大半がマグネシウムなのです。【塩化マグネシウム(9.6%)と硫酸マグネシウム(6%)】
生物は元来海から生まれましたが、陸で生活を始めてからは“マグネシウム獲得との戦い”とも言われています。
太古の時代から海水に浸かる効用が言われていますが、経皮からマグネシウムを得ていくことが体を若々しく健康に保つための秘訣といえるのかもしれません。
海女漁とは、素潜りで海に入り、あわび、さざえ、うになどの貝やわかめ、ひじき、あらめ、てんぐさなどの海草をとる漁法のこと。日本の古書にも記述があるほど歴史があり、日本の生活文化となっています。
伊勢志摩地域の中でも、一番海女さんが多い地域が相差町(おうさつちょう)。
今回お話いただいたのは、相差町生まれ相差町育ちの中田文美さん。
5人の子供(2男3女)を育てながら、海女業を営むスーパーウーマンです。
「以前は、大阪に進学・就職していたのですが、一人っ子ということもあり家業である商店を継ぐために戻ってきました。小さい頃から慣れ親しんだ相差の磯で遊ぶことが大好きで、海女だった祖母と一緒にサザエを獲ったこともあります。
ただ実は泳ぐことが苦手で、海女になることは全く考えていませんでした。そんな時、近所の先輩海女さんに『私なんて泳げなかったけど今では行けるようになったんよ!』と励まされたり、別の先輩からも『私も40歳になってから潜りはじめたから大丈夫よ』とお誘いが。また、お古のウェットスーツをいただいたことで、遂に海女へのチャレンジに背中を押されました。浅瀬から何度も何度も練習し、2017年の夏から本格的に海女デビューしたんです。」
「たとえ危険なことがあっても、とにかく潜ることが楽しいことです。OL時代は嫌々仕事に行く日もありましたが、今は年齢関係なく大好きな海女さん仲間がたくさんいて、一緒に潜ったり会話をしたりすることが本当に楽しいです。
(文美さんが実際に潜っている様子)
もちろん、アワビやサザエ等がたくさん獲れると素直に嬉しいですし、潜ること自体がストレス発散にもなります。
いつもは便秘気味なのが、潜るとお通じがよくなるという特典もあります。(笑)」
「とにかく元気で、肌艶がものすごく良い方ばかりです。最高齢は88歳ですが、どの年代でもイキイキしていて、海女の仕事が終わってから畑に行ったり旅館の仕事をしたり。
前日体調が悪くても当日漁があるとなると元気になる。(笑)
自分もそうなってきたので、ベテラン海女の域に入ってきたかもしれません。(笑)」
「子供達は『海女さんになる』といって布団で潜る真似をしていますが、そういった小さな関わりに、ただ働くこととは違う温かさを感じるんです。
一人一人の獲れた量でその日の収入が決まる仕事ですが、みんなで潜っている感じがします。命懸けではありますが、大きな楽しみとやりがいがもらえる仕事です。
同世代の海女仲間を増やして、海女の楽しさを広めるのが目標です。」
<スタッフより>
予想していた以上に、やりがいと幸せに満ちた尊いお仕事だということが伝わってきましたし、高齢化にもかかわらず皆さんが元気で肌の艶も良いことが分かり私共スタッフも納得。潜った日だけお通じが良くなるというのは、ますます海水に含まれるマグネシウムが関与しているのではと推測します。
海女さんをはじめ、命懸けで漁をし、大切な生き物を獲っていただいていることを思うと、今まで以上に感謝を込めて海産物をいただく気持ちになりました。
※文美さんには、マグバームとマグバームラベンダーもお使いいただいています。
<追記>
文美さんは、アワビなどの貝殻や、波に洗われて丸くなったガラス片のシーグラス、規格外の真珠などを使ったアクセサリー作りも手掛けています。
最近は釣り具など、浜に落ちているゴミも材料にした作品作りも。海の変化を肌で知る海女であり、お母さんでもある文美さんが、未来の環境への祈りを込めて手作りしています。
(アワビの貝殻を付けたペンダント。海女の魔除けのおまじないが描いてある。)
これはセーマンドーマンと言われ、三重県志摩地方(現・鳥羽市と志摩市)の海女が身につける魔除け。
文美さんのアクセサリーはインスタグラムアカウントでも紹介していますので、ぜひご覧ください。
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